日光市 しろやま

メディアに隠れた良店

平成の大合併によって誕生した現日光市は、国内で三番目となる広大な面積を誇るそうです。短い期間とはいえ宇都宮に住んでいた自分にとっては、当時の記憶が残っており、今はない今市市は、やはり今市市で日光市と言われてもピンとこないものです。
今回は、自宅からの距離とアクセスを考え、日光ではなく、今市近辺で美味しい蕎麦屋はないかと、とあるお店に目星つけて今市インターで下りて、自分の大好物の田舎の一本道を走っていますと一軒の蕎麦屋を発見。あっこんな所にもと思いながらも、素通りして目的のお店に到着。

ところがところが、駐車場は満杯で、人が表にまで溢れてます。こんなに混んでるとは夢にも思わず。言ってみれば、出流山に在る有名店と同じく打ち手の顔の見えないお蕎麦なのに。皆さん、好きなんですねぇ~ 行列が。

これでは話しにならないので、先ほどの通り過ぎたお店に戻ることに。これがナント大当りの結果となりました。事前の情報は全くなく入るって、結構ドキドキもんですよね。

お店の雰囲気は、お蕎麦屋さんというより、レストランといっても良い感じですが、そこは蕎麦屋。暖簾一本で直ぐにそれと分かります。広大な駐車場には車が5~6台ほど停まっています。先ほどのお店の混み具合から考えますと、あまり美味しくないのでしょうか?

店内は、三和土が広がりテーブル席が30ほど。左手奥がお座敷。右手奥が厨房となっています。先客は三組10名ほど。雲が多めな一日でしたが、ちょうど日が差す時間帯だったようで、高さのあるガラス越しに日が差し込む、左手奥の大きなテーブルに座らせて頂きました。

シンプルなメニューから、天もりそば(850円)もりそば(600円)そして炊き込みご飯(150円)をオーダー。

オーダーから6分ほどで天もり、そしてもりと配膳されます。厨房は三名、花番さんが二名の布陣で、この程度の混み具合ですから頷けます。

その蕎麦はほぼ丸抜きで、あったとしても少しだけ甘皮を加えたのではと思われます。光の加減もあってか、やや白っぽく、微かに緑がかった薄茶色をして艶やかに光っています。

撮影を爆速で終わらせ、早速新そばの香りを利きますと芳しく鼻腔をくすぐります。木鉢では、むせ返るほどの香りがしているんだろうなぁと思いを馳せながら手繰った蕎麦を口に運びます。余談ですが、自分で蕎麦を打っていると、水回しから捏ねの段階でのそば粉の香りは、それはそれは得も言われぬものです。

さて、口に運んでちょっと驚きが。数種類のホシが飛び、結構荒い粒子も見受けられる見た目からは、多少のもたつきも仕方ないところですが、これがツルっとした表面を持っています。相容れることが難しい要素を、上手に折り合いをつけてます。これが出来ているのは今年の三十数軒でも、数えるほどしかありません。滑かな表面を持ちながらコシも立っています。芯が通るほどの硬さではなく、プチっと弾ける感触が伝わってきます。まさに、しなやかにコシが立っている蕎麦です。美味しいですねぇ~ これは旨い!

ここで辛汁を利いてみます。かなりあたりが柔らかく甘みのあるもので、これならたっぷりと付けても良い感じです。

辛汁につけて手繰りこみます。この蕎麦の持つ表面の滑かさと相まって、滑り込んできます。スッときた後に立ったコシがプルンッときて、こりゃ旨い!

薬味の山葵は、ほんの口直し程度味わいましたが、このもりの優しいバランスにはほんの少しあれば充分に思いました。

さて、ここで追加の注文です。かけを一つお願いしたところ、少し時間がかかるかもとのこと。つい先程、六名様の団体が注文を終えたばかりなのを知っていましたので、大丈夫ですよと伝えてオーダー完了。前回のことがあるので、少し手間でも追加注文ですね。

しばらくしますと、思いがけない速さでかけそばが配膳されました。どうやら、厨房で順番を調整して頂いた様子です。

かけそばは、ナルトにワカメが乗っています。このへんは地域性と申しますか、具など無くても存分に美味しいかけでしたよ。思い切ってシンプルにされた方が良いのにと思いました。

甘汁は、辛汁と同じ方向性で、良く旨味が取れている印象で、少し遅れて甘みがやってくるものでした。そこに放たれた蕎麦は、もりと同じ調子のものが、ゆったりと泳いでいます。よく出来た二八なのでしょう。しなやかに立っていたもりの時より、ふわっとはしているものの、含み過ぎていることはなく、かけの良さを味わえるものでした。

薬味のネギは、もりそばと同じもので、白いところだけを丁寧に細かく刻まれていて、そのまま食べてネギの美味しさが一段と冴え渡ると言ったらオーバーなのでしょうか。

最後まで飲み干し、すっかりお腹も良くなったところでレジへと。お会計は二代目に済ませて頂き、蕎麦が本当に美味しかったことを伝えお店を出ました。

割り粉も蕎麦のうちと言われるように、つなぎを上手に使った典型のような蕎麦に、偶然にも出会えたことに満足して、ふと停まっている車に目をやりますと、殆どが地元のナンバーです。ネットではそれほど騒がれず、地元の方に愛されているお店。恐らく行列の出来ていたお店より、こちらの方が上を行っている。そんな気にさせたお蕎麦を、是非味わって見て下さい。

一、お店の雰囲気を味わう 6/10
二、冷たい蕎麦だけを味わう 18/20
三、蕎麦つゆに付けて味わう 17/20
四、温かい蕎麦を味わう 16/20
五、蕎麦湯を味わう 3/ 5
六、お蕎麦の値段 8/10
七、技術とサービス 12/15
 合計 80/100

そば処  しろやま

0288(26)0511
栃木県日光市板橋310-1
JR日光線下野大沢駅より徒歩17分
営業時間  11:00~14:00
定 休 日  毎週水曜日

2016年11月26日

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