所沢市 松むら

基準としているお店です

昨年の秋に、何となく始めた蕎麦屋巡り。その始めの頃に伺ったのがこちらのお店。今回で3度目となります。今までに30軒を超えるお店を理解する上での基準としてきたお店です。
当日は自宅を出るのがやや遅れ、閑静な住宅街の小学校に面したお店には、13時をとうに過ぎての到着となりました。お昼のピークは過ぎていたのに、お店の前の3台の駐車スペースは埋まっております。これは仕方ないので、路地を一本越えた左側で空き待ちをしておりますと、女将さんがみえて、13時30分がラストオーダーなのでと、他の駐車スペースを案内して頂き急いで店内へと。気付いて頂き本当に助かりました。

こちらは、二階建てのご自宅兼店舗の造りです。

imageimage暖簾を潜りますと、正面から左手に三和土が広がり、中に進んで左に向き直ると、正面奥が厨房で左手に小上がりがあり、全18席のこじんまりとした店構えです。

imageその決して広くない客席のスペースを削って、厨房入り口脇には、電動の石臼をガラス越しに見てとることができます。そこのホワイトボードには、本日の玄そばが福井県産の大野在来種であると記されております。

店内の雰囲気は、南側に窓が無いこともあり採光は控えめで、落ち着いたライティングがその空間を静かに蕎麦を楽しむものとしています。

注文は、私がおろしそば(870円)相方が田舎そば(740円)そしてかけそば(740円)をシェアすることにしました。こちらでは、この様に二人で三つといったオーダーをしますと、三つ目のかけそばをお代わりとして600円で食せます。良心的なサービスですね。

先ずは、薬味と辛汁が配膳されました。

image久々に、その味を利いてみますと、濃いめの醤油感の強いキリッとしたものです。相変わらず冴えています。

image薬味の盛りも丁寧です。山葵の量の少なさからも、その辛味の強さが想像できます。

蕎麦がやってまいりました。

image先ずはせいろですが、玄蕎麦と丸抜きを併せたうえで石臼にて挽きあげ、それを二度篩にかけたソバ粉に、8.5対1.5を基準とし繋ぎを入れ、ご主人の思い描く設計図に近づけたものを提供されているそうです。

image麺線は細く切り上がって、香りは上々。そしてしなやかで張りがあります。と、ここで手繰ったものを口に運びますとザラッとします。前回まで以上です。これは鮮烈です。これがご主人の狙いなのか? …どうも私には、大野在来にかなり手こずった様に思えました。香りと味と風味は上々ですが、舌に強く当たる感じが… この辺りの加減なんでしょう。でも美味しいです。そしてこのくらい力強いと、辛味おろしとの相性は抜群ですね。

次に田舎そばを。

imageこちらは太打ちに仕上がっています。色合いから見ても、こちらの方が玄蕎麦の割合が多いのでしょう。より風味がでています。にもかかわらず、優しい舌触りの表面になっています。

image恐らく設計図に近いのはこちらの気がします。粒子感がしっかりと見て取れるのですが滑らかに感じます。ただ硬いばかりの田舎も見かけますが、しなやかさも併せ持った美味しい仕上がりです。

ここで蕎麦湯を楽しみます。トロッとした白濁系で、女将に確認をしますと、やはり一手間加えたものだそうです。釜湯では安定したものが提供できないので、別に仕立てたものと釜湯を合わせているといったニュアンスでした。私自身は釜湯に有り難味を感じるほうなので、この様な作りは歓迎します。

最後にかけそばを。

image決っして薄くない色味で、濁りとは無縁の甘汁に、せいろと同様の蕎麦切りがゆったりと放たれたそれは、繊細な味わいを存分に楽しめる仕立てになっています。今でも目を閉じると、かなり急な曲線を描きながら手繰り上げられたそれが、張りとコシを程良く保ったまま口に運ばれ、スッと解れる味わいが蘇ります。

こちらのお店は、セット物もかなり評判がよろしい様です。なのですが、自分自身の舌の感覚を確かめようとすると、どうしても同じ様なオーダーになってしまいました。次あたりからは、天ぷらや丼もの、他にも一品物などを楽しむ余裕が出て来た気がします。

このお店に、食べ歩きの始めから出会えた偶然は、この10ヶ月をより意味深いものにしたものと感謝しております。

一、お店の雰囲気を味わう 8/10
二、冷たい蕎麦だけを味わう 17/20
三、蕎麦つゆに付けて味わう 18/20
四、温かい蕎麦を味わう 18/20
五、蕎麦湯を味わう 4/ 5
六、蕎麦の値段 8/10
七、技術とサービス 12/15
 合計 85/100

手打そば  松むら

04(2944)5787
埼玉県所沢市東所沢2-8-16
JR武蔵野線東所沢駅から徒歩8分
営業時間 11:30~14:00 17:30~21:00
定 休 日 毎週月曜日と金曜日の夜

2016年9月11日

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