ときがわ町 とき庵

三たてに地産地消の4拍子揃ったお店です

日々都会の真ん中で、殺伐とした空気の中、ひとり働き、糧を得ている我が身にとって、旅は素晴らしい時間を与えてくれます。旅の途中では様々な心癒される風景、何とも言えない旅気分といった場面に出会うことが有ります。ご紹介するお店の在るときがわ町は、そんな旅気分漂う昔懐かしい町です。こちらの町のキーワードの一つが蕎麦で、魅力的なお店が何軒もあり、町のウェブサイトからは蕎麦打ち道場の情報なども閲覧出来ます。そんな山里の町に出かけた日は、うららかな春の陽射しが溢れていて、見頃を迎えた梅の花が、彼方此方で素敵な姿を見せてくれました。

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黒い蕎麦とき庵と書かれた看板を見つけたのが開店30分前ですが、すでに先客が二組ほど。その後もお客さんが、ポツポツとやって来ます。当日は、混雑も予想されることからか、15分前の開店となりました。

写真を撮っていた為、一歩遅れて店内に入りますと、左手に続く三和土の奥の小上がりの道路側の一番見晴らしの良い席に、同行の家内と娘が陣取って居りました。先行の二人から、温かい蕎麦は無いと教えられ、少し残念な気持ちではありましたが、気を取り直しメニューを開きますと、そんな気持ちも何処へやら。

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何やらメニューが楽しいことになっています。品揃えや書かれている言葉から、この店のご主人の人柄が、伝わって来る気がします。冒頭のページに、毎朝自家製粉して、その都度打ちながら、茹でたてで提供していると書かれています。
さて、注文は、地山菜の天もり蕎麦(1420円)と、試行錯誤の鴨汁そば(1280円)を二人で食べることにしました。

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天ぷらのタネには地元ときがわで採れた物を使っていること、鴨汁にはまだまだ錯誤中ですとの旨がそれぞれ書き添えらていました。ネーミングも面白いですし、より美味しい物を提供したいと言う気持ちが、こちらにも伝わり嬉しくなります。

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お盆に乗せられた本日の主役達がやって参りました。先ずは、天もりから。ここでソバについてお聞きしますと、隣接する嵐山町で採れた玄ソバを使っていて、それが終わると、今度は近隣の毛呂山町産の物を使う予定とのこと。地産地消度が凄いです。改めて目をやりますと、また器がよろしいです。こちらも話しを伺いますと、この器も、町内の窯で焼いてもらった物だそうで、ここでも地産地消です。

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黒いホシが入り、やや太めに打たれたそれは、黒と言うより緑がかった濃いグレーと言った色味で、艶やかにこんもりと盛られています。挽きぐるみの九割らしい佇まいです。ほぼ乱れること無く切り揃えられた蕎麦は、見た目にも美味しそうです。箸で一掴み。持ち上げた感じも、程良い柔軟性があり、味わってみますと、いかにもと言った、穀物感を主張しながら喉を滑り下りていきます。ザラッとした感触は嫌では無いです。全体にも張りがあり、噛むほどに風味が広がり、力強く美味しいです。伊達に黒くはないですね。私は決して挽きぐるみ第一主義者ではありませんが、打ち手のメッセージが伝わって来る様な、この蕎麦は良いです。
辛汁はそれ程濃くなく、やや醤油感があり、蕎麦の力強さからすると、もう少し濃い目の仕上がりの方が自分は好みに思いました。

IMG_1813 (1)鴨汁は、ツクネと鴨肉がネギをお供に、楽しませてくれました。錯誤中との謙虚な表現を、裏読みしたくなるほど良かったです。甘みの強い鴨汁と、蕎麦との相性はかなり美味しかったです。
天ぷらについては、ふきのとう、安納芋、ゆず、アピオス、エシャロット、春菊、人参といったいずれも地元産であろうメンバーが、薄めの衣で、サクッと揚がっていて、定番の魚介類はありませんでしたが、これまた美味しく春を感じさせてくれました。

ジャズが流れる店内の雰囲気も、窓の外に広がる山里の風景に違和感なく溶け込み、トントントントンと他の店ではあまり聞かない蕎麦きりの音が、またいかにも蕎麦屋さんらしく、目と耳も総動員で、美味しさを味あわせてくれました。
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 1時間程して、再び前を通りますと、駐車場待ちの車が列を作っていて、人気ぶりに感心し、あの蕎麦なら然ありなんと思いつつ、家路につきました。
ショートトリップでストレスを発散し、美味しい物を食す。心の贅沢を味わいたい方にお勧めします。
一、店の雰囲気を味わう 8/10
二、冷たい蕎麦だけを味わう 17/20
三、蕎麦つゆを付けて味わう 16/20
四、温かい蕎麦を味わう
五、蕎麦湯を味わう 3/  5
六、蕎麦の値段 8/10
七、技術とサービス 12/15
合計 64/80

全粒粉蕎麦 とき庵

 0493(67)0517
埼玉県比企郡ときがわ町西平756-4
関越道東松山ICより車で26分
営業時間 11:30~売切終了
定 休 日 毎週月曜日

2016年3月6日

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